前文・末文・後付

前文

前文は手紙の書き出し部分で、人と会ったときの初めの挨拶の部分に相当します。
前文も頭語・結語と同じくシチュエーションによって色々な書き方がありますので、下の表を参考にしてください。

相手の安否をたずねるあいさつ

皆様
皆々様
ご一同様
○○様
お変わり ありませんか
ございませんか
お元気
いかがお過ごし
でいらっしゃいますか
ですか
お変わりなく
ご無事で
お障りなく
お過ごしのことと
お暮らしのことと
思います
拝察いたします
存じ上げます
(ますます)
(いよいよ)
ご健勝
ご清栄
ご清祥
ご壮健
のことと
の由
の段
の趣
お喜び申し上げます
大慶にい存じます

こちらの安否を伝えるあいさつ

お陰様で
お陰をもちまして
私も
当方(いずれも)
私ども(皆)
家族(一同)
元気に
無事に
息災に
なにごともなく
暮らしております
過ごしております
他事ながらご休心下さい
ご安心ください

 

感謝・お礼のあいさつ

平素は
いつも
常々
いつぞやは
日頃
先だっては
先日は
先般は
なにかと
並々ならぬ
いろいろと
格別の
大変
お世話になり
ご心配をいただき
誠にありがとうございます
厚く(心より)御礼申し上げます
深く感謝いたします
深謝申し上げます
ご激励
ご指導
ご鞭撻
ご厚情
ご高配
を賜り
にあずかり

 

お詫びのあいさつ

先日は
いつぞやは
先だっては
過日は
先般は
お手数をかけまして
ご好意を無にしてしまい
ご迷惑をおかけして
ご厚恩に背くような真似をして
思わぬ長居をしてしまい
ご無礼の段
誠にあいすみません
誠に申し訳ございません
深く反省しております
お詫びのしようがございません
合わせる顔がございません
どうかお許しください
何とぞご容赦ください
日頃のご無沙汰
心ならずも長らくご無沙汰いたしまして
多様に取り紛れてご無沙汰を重ね
まことに申しわけございません
心からおわびいたします
心苦しく思っております

末文

末文は手紙の本文をしめくくる部分です。
手紙の主旨をまとめる言葉のほか、相手の健康を気遣う言葉などが末文にはつかわれます。
これも下の表を参考に、そのときどきにふさわしい末文の挨拶を加えてください。

結びのことば

一般用 まずはお礼(お知らせ・お願い・お見舞い)まで(申し上げます)
取り急ぎご案内(ご報告・ご返事)申し上げます
右、用件のみにて(失礼いたします)
以上、くれぐれもよろしくお願い申し上げます
略儀ながら書中にてお礼申し上げます
甚だ勝手ではありますがよろしくお取り計らいのほどを
詳しくはお目にかかった折にお話します
健康を願う 時節柄
天候不順の折から
寒さ(暑さ)厳しき折から
お身体を大切に
御身お大切に(願い上げます)
ご自愛のほど(お祈りいたします)
ご自愛専一になさいすよう
お元気でお過ごし下さい(ませ)
皆様の
ご家族の皆様の
ご健康をお祈り申し上げます
ことづてを頼む 皆様によろしくお伝えください
○○様にお伝え願えれば幸いです
母もよろしくと申しておりました
○○様からもよろしくご伝言のほどをお願いいたします
返事を求める ご返事お待ちいたしております
折り返しご返事のほど、お願い申し上げます
恐れ入りますがご返事いただきたくお願い申し上げます
お手数ながらお返事ください(ませ)
今後のことを頼む 今後ともよろしくお願いします
今後ともご指導(ご鞭撻・ご教示・ご協力)くださるようお願いいたします
なにぶんお導きのほどお願い申し上げます
倍旧のご支援のほど、切にご懇願申し上げます
断わる 残念ながら、貴意にそいかねますので、あしからずご了承いただきたく存じます
わがままを申しまして申し訳ありません。どうぞご寛容ください
何とぞご寛怒くださいますようお願いいたします

 

後付

後付はいつ、だれが、だれに書いたかを示す部分です。
手紙の後半部分で使われます。後付の例は以下の通りです。

日付

縦書き 「平成○年○月○日」 「二〇××年○月○日」
横書き 「平成○年・○・○」 「20××・○・○」
結婚・祝い事 「○月吉日」 「平成○年○月佳日」
季節の見舞い状等 「平成○年盛夏」 「平成○年猛夏」 「20××年極寒」
年賀状 「平成○年元旦」 「20××年元旦」

署名

ここには自分の名前を書きます。
日付の次の行の下方、末尾を本文の行末に合わせるか、
一字上げたところに書きます。「お手紙 書き三郎」
代筆の場合 「お手紙 書き三郎代」
代筆者が妻の場合 「お手紙 書き三郎内」

感謝・お礼のあいさつ

個人
お手紙 書き子様
教師・芸術家・医師 お手紙 書き書き先生
会社・団体 お手紙 書き方クラブ御中
不特定多数 お手紙 書き方関係者各位

脇付け

脇付けは相手に敬意を表したい場合に用います。
*注 敬称に御中、各位使った手紙や、ビジネス文書には用いません
例 「机下」 「足下」 「侍史」(男) 「侍女」(女) 「御座右」