前略

昨晩の件につき一筆。直接話したり電話にしたりするとまた熱くなりそうなので、手紙にしました。

とにかく、粗暴な行為に及んでしまったことを、まず君に謝罪します。すぐにカッとなるのは僕の最も悪いところです。わかっているのに直せない自分が、情けない。許しを請うばかりです。

ただ一つ、君も、あそこまで言わなくてもよかったのではないだろうか。乱暴なことをした者のせりふではないかもしれませんが、少し考えて欲しい気がします。

それにしても、あのようなことをしてしまった以上、君に合わせる顔がありません。もしできれば、時間を戻してしまいたい心境です。ただひたすら、また君と一杯やれる日が来ることを願うばかりです。

最後にもう一度、心から謝罪します。申し訳なかった。

草々

お詫びしなければならないことが生じ、とり急ぎ一筆認めます。

先日拝借した例の調査資料ですが、それを入れた鞄を通勤電車に置き忘れてしまいました。すぐに気が付いて駅員に連絡し、隣駅で調べてもらったのですが、見つかりませんでした。粗忽なことで、面目次第もなく、本当に申し訳ございません。

懸命につてをたどってみましたところ、知人のまた知人に同じ資料をお持ちの方があり、コピーならさせていただけることになりました。お借りした資料には貴兄の書き込みなどもたくさんありましたから、とても代わりになるとは思えませんが、何とかそれでお許し願えれば幸甚このうえもございません。

来週早々には、そのコピーを持参し、改めてお詫び申し上げる所存ですが、まずは右、本状にて不始末のご報告とお詫びまで申し上げます。